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欧米ではすべての手術の70~80%が「日帰り」で行われています。 下肢静脈瘤の根本的な治療法はストリッピング手術ですが、最近では、レーザーやラジオ波を用いた血管内治療が保険診療で認められるようになり、より小さな傷で痛みの少ない根治治療が可能となってきました。 またTLAという新しい麻酔法により約1時間で手術は終了します。手術直後から歩行や飲食が可能ですので入院の必要はありません。 下肢静脈瘤の手術が「日帰り」で可能になれば、これまで手術をためらっていた患者さんにとっては根治的治療をうける大きなチャンスになると思います。 |
血管内レーザー治療とは不全静脈の中にレーザーファイバーを入れて、血管の内側からレーザー光で静脈を焼却閉塞させる方法で、欧米では今やストリッピング手術よりも標準的な治療法です。もちろん「日帰り」治療で手術時間は約30分です。 術後は下肢全体に弾性包帯を巻きます。1~2日後に包帯をはずし、弾性ストッキングに履き替えます。手術直後から通常の生活が可能です。ただし激しい運動や旅行などは1週間後のエコー検査を待ってからのほうが良いと思います。 |
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【レーザー治療の利点】
【レーザー治療が不向きなケース】 現在、ほぼすべての症例で、皮膚切開をしないレーザー治療が適応可能となっております |
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【手術前後の写真です】 これまでに院長が手術を担当した方々から許可をいただいて掲載しています。 | |||
当院では2015年3月から、最新の波長1470nmのELVeSレーザーを導入しました。 痛みや出血が少ない低侵襲治療が可能となっています。 |
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当院では2014年 9月からラジオ波による血管内治療を導入しました。レーザー治療と同様に小さな傷での根治手術が可能です。 ラジオ波は別名「高周波」ともよばれ、レーザーのかわりに高周波電流により120℃に熱した金属カテーテルで血管を焼灼閉塞する治療法です。 波長980nm のレーザーに比べて、術後の痛みや出血が少ないのが利点です。米国では下肢静脈瘤治療を受ける患者さんの約半数がラジオ波治療を受けており、安全性や治療効果は十分に実証されています。 |
下肢静脈瘤に対する最も古典的な治療法です。 現在は、皮膚切開をしないレーザー治療が進化したために、ストリッピング手術を行う機会はなくなりました。 |